老人性乾燥肌の対策
歳を取って高齢になると乾燥肌で悩む人が多くなってくるのですが、それは、加齢により皮脂の分泌や汗の量が極端に少なくなり、角質層のセラミドやコラーゲンも年齢と共に減少するからで、老人性乾燥肌と呼ばれています。
この老人性の乾燥肌には「老人性乾皮症」と「老人性掻痒症」があります。老人乾皮症は、肌の水分や脂質が加齢によって減少し、保湿能力が弱まったために起こってしまう症状で、秋や冬など外気が乾燥する季節になると痒みが出てくる症状がよく見られます。ある程度の年齢になると、どうしてもこの老人乾皮症の予備軍に入ってしまいます。
老人掻痒症は、肌の機能が低下したことが原因で起こり、こちらの症状は、皮脂の分泌が非常に少なくなり、汗も出なくなるということが多くなります。
従って、冬になって空気が乾燥してくると、肌がカサカサになり、スネや太ももなどには強い痒みを感じます。
こうした老人性の乾燥肌は、普段から肌を洗い過ぎたり、熱いお湯に入浴していたりすることが原因となり、皮肉なことに几帳面な人ほどなりやすいようです。
肌を洗う時は、タオルなどでゴシゴシ洗わずに石鹸の泡で撫でるように洗い、更に使用する石鹸もあまり皮脂を取らないものや低刺激のものを選ぶ方がいいでしょう。
お湯の温度は３６度から３８度程度のぬるめのお湯にして、長湯をすると皮脂が流れ出してしまう原因になるので、これも注意してください。入浴後には、乳液やクリームをしっかり肌にすり込んで、肌の水分を守るようにしましょう。毎日のスキンケアも大切で、室内の加湿を十分にして、暖房器具は使い過ぎないようにしましょう。